ようやく気が付いた・・・

 

割と難しい顔をしていつも何か考えているように見えるらしいが

みんなが思うより何も考えてないし、考えていても大したことを

考えているわけではない。

だから、大ボケをかまし、泣きたい気分になることもあるが、

そこは我慢一筋、変なところで競技者の忍耐力を実感する。

 

かなり前から『なんか変やなぁ』とは思っていたが、基本的に

自分が間違っていないという思い込みがあるので、自分の

感覚すら信じられないようになっていたようだ。

スプロケットの話だ。

 

12-25のスプロケットで走っているつもりが、いつの間にやら

11-25に変わっている。

なぜに??確実に言えることは自分で買ったことはない。

トップは13の時代の選手だから12もあれば十分で11なんて踏めない。

 

違和感は4枚目から5枚目にシフトしたとき2枚飛びになるときに

感じる・・・17→19だ。

ローテで中斜度の登りをアウターで回してるときに特に感じる・・・

あれ?4枚目からトップまではフルクロス(1枚飛び)だったよな?

自転車の上で、小学生のように何度も指を折ってギアを数えるが

基本的にギアが間違っている可能性は頭の中から排除してしまっているし

酸欠の頭で合理的な答えが出るはずもなくうやむやにして一昨日まで

走ってきた。

 

そう、一昨日・・・変速が少し不調なので、掃除もかねてスプロケット

ばらした。歯飛びなどもなく、再び組み付けていくとスプロケットの稜線が

きれいな富士山ラインにならない。

ようやくこの段になって、歯数に疑いを持ち始め、歯数の刻印を確かめながら

組み付けて行き、自分が踏んでいたのは11-25だと知ったのだ。

 

スプリント練習の時に13だと思って踏んでいたのは12だったとはこれは驚いた。

まあ、ギアは数字より脚に聞くのが正解だから数字はどうでもいいのだろうが。

昨日は12-19・21・23・25で朝練へ行き、涎が出るまで追い込んだわけだが、

18Tがある幸せを十分に味わった。

 

些細なことだが脚の限界まで追い込んでいる時の1枚は予想の外大きいものだ。

希望のギアを手に入れて今はとても気分がいい。

ギアを指折り数えることもないし。

幸福感は意外なところにあるものだ。

さて、週末は難しい顔でなくえびす顔で追い込もう。

 

全日本選手権(サポート)

 

朝3時15分に目覚ましに起こされる。

通常の朝練は4時半だから1時間ちょっと早いだけだが

ここでの1時間はかなり眠たい。

4時を越えたら朝だけど、3時台は夜中と思う。

 

こんな早くに起きて何をするかと言えば、栃木県で行われる

U23全日本選手権へチームのサトチンを連れて行った。

知らない人もいるかと思うので、少し解説するが全日本選手権

名前の通り、日本のチャンピオンを決める大会だ。

昔は年齢別カテゴリーは無かったが、今はエリート(成年)、

U23(23歳以下)、U17(17歳以下)とU15(15歳以下)に分かれている。

この大会で各世代のチャンピオンが生まれる訳だ。

 

主催は我々がいつもお世話になっているJBCF(全日本自転車競技連盟)ではなく

その上部団体JCF(日本自転車競技連盟)によっておこなわれる。

つまり、日本の登録競技者・・・学生、実業団、プロが一同に会して、日本チャンピオンを

決める大会だ。

実はこの大会は出たいと思っても簡単には出ることができない。

国内の主要大会で上位の成績を出したものだけが参加の権利を得られる。

戦いはエントリーの前から始まっているのだ。

 

話しは戻るがなぜ全日本選手権が特別視されるのか少し解説する。

日本一を決める大会であるので、特別な大会であることは当然だ。

誰もが憧れる日本チャンピオンのジャージを手にしたい。

日本チャンピオンになりたい!

1年間着用する事が出来るチャンピオンジャージを着て走る事、

それは競技者の一つの到達点でもあるだろう。

 

しかし、志し高き選手がこのジャージを渇望する理由は他にもある。

日本チャンピオンや上位入賞者になればJCFの強化対象選手になれる

確立が非常に高く、海外遠征や世界選手権に選ばれる対象者にもなれるのだ。

いくら実業団の成績を重ねても、参考にはされても、強化選手になるのは難しい。

 

若くして単身海外に打って出て、海外のクラブチームで成績を収めて海外の

プロチームにスカウトされて、プロ選手として戦うと言う方法も偉大な先人が

道を開いているので今ではハードルが低なり、一つの方法として確立してはいるが、

全日本選手権で好成績を上げて、強化選手になり、ナショナルチームの一員として

海外遠征に向かうのは、自転車競技界の王道と言えるだろう。

そういった部分が、いやが応にもこの大会が特別視される理由だ。

 

通常実業団のレースはPで100K前後、E1でながくて100K以下で短いときは

50K以下だが、今年の全日本選手権U23が160Kでエリートに至っては240Kと

破格に長い。おそらく世界のナショナル選手権の通例に習っているのだろうが

普段こういった距離のレースや練習をしていない選手には相当に厳しい、

単にに距離だけでも厳しいのだが、全日本選手権のコースは一定以上の

勾配を含む為、レベルの高くない競技者では完走する事もおぼつかない。

 

更に完走を難しくするのが、足切時間の短さだ。

今年に関しては結果的に集団にそれなりに人数が残り、足切時間も長く取って

いたようだが、2013九州で行われ新城選手が優勝した大会では完走が16名

という厳しさであったようだ。

 

さて、そんな厳しく格式高い全日本選手権に初出場したサトチンだが残念ながら

落車に巻き込まれ、実力を発揮できずリタイアを余儀なくされた。

1年間この日を目標に距離を走りこみ、距離が走れても途中で遅れてはレースに

ならないよと言う私のアドバイスに従い、平日は追い込む練習を行い、機材と

体調を万全に整えレースに挑んでも、一回の落車ですべてを失う世界。

 

集中力が無いとか走る位置が悪いって事を言う人がいるがほんとにレースを走った

事が有るのか?どう走ってもこけるときはこける、2番手を走る選手が落車するときもある。

落車する選手の後ろを走っていれば避ける事は出来ない。

落車の確率は減らす事は出来ても、ゼロにはならない。

コンタドールだって落車するのだから。

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サトチンには不運だったが、春になれば桜が咲き、夏になればセミが鳴くように

6月になれば毎年全日本選手権はやってくる。

まずは出場権の確保からだな。

皆が応援してるぞ、頑張れ若造!

 

レース報告

 

大分更新をサボってしまったのでレースを振り返ってみる。

白浜クリテリュウム・・・

ポイント制で3周回に一度先頭から3位までポイントが付く。

全く前に出れない。スピードが足らないのか、回復が遅いのか。

最後にちょっと、まっちゃんを引き連れて前に出ただけのレース。

チームのてっちゃんが優勝。キレが違うわ。

 

堺クリテリュウム・・・

昨年展開にも恵まれE2で優勝させてもらっているレース。

最終周に2コーナーでの落車の余波を喰らい、少しできた

中切れを埋めるのに脚を使い、最終の登りはたれたれで

ゴール。やはり昨年のE2とは平均速度が違い、途中の

走行で脚が削られていたのだろう。10位。

ここでもチームのこにちゃん、てっちゃんが驚異のワンツー。

 

広島県ロードレース・・・

県外の人は出場できない感じを受けるが実はそうではない。

誰でも出れるレースの上に86キロも広島の素晴らしいコースを

走れるコスパの高い大会だ。

今年発足したヴィクトワール広島が終始集団をコントロール

翻弄されたレースだった。

ヴィクトワールを中心とした逃げで8名が確定し、着の無い集団での

ゴールスプリントで2番手の10位。

微妙なリザルトだが、逃げに乗る力が無いのだから仕方がない。

showPicture.do 9位で同い年の頑張るおじさん酒居さんと。

showPricture.do

3day’s Road 熊野・・・

三日間あるレースの二日目と三日目を走った。

二日目は千枚田の登りを走る山岳コース。

非常に残念なことに登りでだらだらと遅れ、

90位でゴール。もう全くダメ。

 

三日目はクジラの町、大地町でのロードレース。

コースがテクニカルで距離も短いのでクリテリュウムの

臭いがたっぷりの大会。

どの面から見ても前で走る事が必須のコースなのだが

脚が無いため、どうしてもズルズルと下がってしまう。

入賞する為には最終回の最後の下りで10番手以内で下りたいと

思っていたが、それも叶わず、中切れしそうになりながら、

一時も脚を休める事が出来ずにスプリントに入る。

一応のもがきをするが、全然前に出られずそのままゴール。

16位。ダメだ。

 

個人的にはダメダメな成績だがチームとしては1日目こにちゃん。

二日目、三日目はてっちゃんが優勝し、更には山岳賞も。

もう何も言う事の無いほどの結果を残した。

若手が好成績をどんどん出すと言う、ある意味正常な姿に感心する。

年配者が頑張って若手が今一と言うチームも多いし、

実際我がチームも数年前まではそうだったから。

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これだけ走れないと流石に落ち込むが、それが実力だから仕方ない。

全てを受入れて次に進む。悩んでも、考えても強くはならない。

やらねばならぬ事、やれる事を続けていく。

 

1週間ほど少し気楽に過ごして、その後は次の西日本実業団へ向かう。

選手の元気の源は他人の苦しむ姿と賞状だ(笑)

ここらで1枚欲しいものだな。

恐怖した・・・

 

春の雨が桜を散らし、植物に命の水を与える。

先日、卒業で涙した若者が、新しい環境に胸を躍らせる。

春は良いな。

希望と躍動の季節。

 

話しは変わるが、自分も去年”卒業”を自覚した。

去年の春・・・長島スパーランドで。

そこは富士急ハイランドと並び称される絶叫系アトラクションの宝庫。

子供に付き合わされて、やたら沢山の絶叫モノに乗ったが、

自分が想像しているより、ずっと恐怖を感じる。

平常心の中で恐怖心を楽しんでいると言う状態でなく、

パニック的に恐怖を感じ、心から『もう乗りたくない』と感じた。

 

帰りのゲートをくぐり、どうしても乗れなかった

「スチールドラゴン2000」を横目に見ながら決意した。

『もう絶叫系は卒業』しよう。

恐怖を楽しむのではなく、心から怖い思いをしてまで乗らなくていいだろう。

 

もう20年以上前…

今でも、心に刻まれ忘れられない先輩の話し。

 

その先輩は自分よりだいぶ年上で、私が高校生の時代に当時の実業団

(プロ)チームを引退し、その後は趣味程度に競技を楽しんでいた。

先輩はピストを中心に走っていた選手で、プロ引退後もピストを中心に

レースに出ていた。

 

その先輩が有る時、『競技はもう引退する』と寂しそうに言う。

もうその時は一線で頑張る選手ではないのだから、”引退宣言”まで

しなくても良いのではないのかと思い『ええっ、何でですか?』と尋ねると

 

『ピストで団体で走ってる時に、前が狭くなった時にバックを踏んだんよ』

※ピストにはブレーキが付いてないので、速度調整の為にペダルを逆回転
の方向に力を入れる事を『バックを踏む』と言う。

前が詰まって、バックを踏むのは当たり前の行為ではあるけど、先輩が

違和感を感じたその瞬間は本人にすれば”そこはバック踏んだらダメな時”

だったようで、その瞬間に『ああもう競技は引退やな』と感じたそうだ。

そこは、本人だけが理解できる感覚。

合ってる間違っているの話しではないだろう。

 

今年の舞洲クリテは雨だった。走り始めこそ降っていなかったが、

途中結構な振りになった。

そこで感じた違和感・・・。怖い。

選手に適度な恐怖心は必要だろう。当たり前の事だ。

恐怖心が無ければ無用な落車を起こし、選手生命どころか命を縮める。

 

しかし集団でレースをしている以上、コーナーでビビり、少し離れては

詰めるような走りは無駄に脚を使うだけでなく集団走行に馴染まず、

他の選手にとって迷惑なものだ。

 

百歩譲って・・・コーナーリングの技術は人それぞれで、そんな選手も

いるとしても、収まらないのは本人の違和感だ。

昔何でもなかった事。いや、標準よりうまいと思っていた事がうまく出来ない

もどかしさ。。。いや、喪失感が心から離れない。

 

週末の白浜は晴れるだろうか・・・

天候がいかにあっても、皆同じ条件で走っている。

天候もレースの内だから、ウエット路面云々は泣き言でしかない。

でも、やっぱり晴れて欲しいよな。

 

綱渡りの西日本チャレンジロード 

 

触っちゃダメと言われると、なんだかどうしても触りたくなるし、

見ちゃダメとか言われると、どうしても見たくなる。

なんでやっちゃダメな事はして見たくなるのだろうか・・・

 

西日本チャレンジロードへ行ってきた。

5度目のチャレンジ。

過去には2位とか7位とか8位とかの成績だ。

2011年は優勝するつもりで、当時中学生の息子に”強い父親”を

見せようと、早朝から寝起きの悪い息子を広島まで連れて行ったが、

1周回ったホームストレートでまさかのもらい落車で父の威厳と

フレームが壊れた。

仕方がないので、”強い父親”作戦は変更して、”人生の厳しさを語る”

作戦に移行したが、うまく行かなかったな。

大事な時にダメなオヤジ・・・

 

昨年2014年は何故だかゴールスプリントが全くかからず長いゴール前の

ストレートが地獄だった。結果は8位。

着には絡んでいるけど、勝てない。いい加減勝たないと加齢の波にのまれて

勝つどころか、来年試合に出てるかさえ分からない。

 

前後するが、出場したのはマスターズクラス。

30歳以上の登録者のカテゴリー。率直な感想として30歳はマスターでは

無いと思う。40歳ぐらからなら納得も行くが・・・。

昨年の西日本実業団は同コースで行われたが、私はE1カテゴリーで入賞している。

はたから見れば、マスターズでなくエリートで走れよ!と思うかもしれないが

私は今年51歳になる。その上、この大会のエリートカテゴリーにはプロが走る。

流石に仕事をしないで走る素質と若さに溢れたプロとは走れない。

結局今年のエリートにプロはほとんど参戦して無かったようだけど。

いずれにしても、息子は来ていないが、あの忌まわしきダメオヤジの心象を

払拭しなければならない。リベンジ。

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さて、レースの方だが、定刻に無事スタートが切られた。

天候が不順で雨が懸念されたが曇りでやや寒いぐらいの走りやすい気候だ。

1周目の途中からチーム員のイシトモさんが遅い集団に業を煮やし自然な感じで

逃げに入る。

しかし、集団との距離が開かず、2周目に入るころには集団に飲み込まれる。

 

2周目も1周目と同じくまったり進む。このカテゴリーは社会で揉まれ、

多くの悲喜こもごもを経験してきたおじさんのカテゴリーだ。

美味しい話には乗りたいけど、リスクのある冒険は避ける。

それだけに逃げる行為は勇気ある行動と思う・・・

 

どこに基準を置くかにもよるが、自分は脚質的にスプリントが強い。

登りを無事にこなし、ゴールへ脚を使わずに辿り着けば勝てる確率が高い。

だから、大人しくしていれば良かったのだが、なぜだか三段坂の1段目で

自動的に脚にスイッチが入ってしまい、逃げモードに・・・

理想的な場所から良いスピードで抜け出し最大20秒まで集団との差が開いた。

 

現在の実力で独走で1周半を逃げ切る事が難しい事は解っていた。

誰かがブリッジを架けてくれて協調体制が取れれば・・・そのままホームを過ぎて

下りに入れば、全開でコーナーを攻めればギリギリ逃げれると見積もった。

が、脚が無い。想定以上にたれるのが早い。

昔から高速のローテーションには強いが、独走力は無い。

結局逃げが有利な下りを迎えることなく、3周目に入るホームであえなく吸収された。

 

ここからが大変だった。吸収される20秒前はオールアウト状態で乳酸MAX。

あきらめて吸収されても最終ラップで後ろに下がる訳にはいかないから、

乳酸にまみれながらも、10番手以内で下りに入る。

下りながら酸欠で通常時の半分も回らない頭で考える・・・どうしたら勝てる?

答えはシンプル。

何とか生き残りゴールスプリントを出来るだけフレッシュな脚で迎える。

ペースが落ちてくれれば・・・牽制が入れば・・・と祈るもそうはならない。

出来るだけ脚を使わないポジションと走りに注力し何とか息を整えて

三段坂を迎える事が出来た。

 

三段坂の2段目で出雲工業高校の先生?が良いスピードで踏みだす。

間に入っていた数人を抜き後ろに付こうとするが彼はさらに加速し数秒先行し

3段目の坂を下って行った。敵ながらいい攻撃だ。

これを追ってくれたのがチームメイトのジョニーさんだ。

これが無かったら彼は逃げ切ったかもしれないが、無事に最終コーナーまでに

先生?は吸収された。

懸念されたのは3段坂からの下りで振り返り確認した、脚を休めた10数名の

選手たち。

自分自身が3段坂で結構消耗していたのに10数名もの選手がまだいるのには

少し戸惑いを覚えた。

 

この時点では勝てるイメージは無かった、ゴール前でたれるのか・・・。

だが、実際は色々考えてる余裕は無く、最終ヘアピンでペダルを掻いて落車しないこと、

ペダルを掻いて落車をする人に巻き込まれない事に注力する。

後は早ガケの売り切れに注意して自分の距離を測りスプリント発車。

去年と違い距離も勾配も全く気にならず、気持ちよくもがき切ってゴール。

勝てる時はこんなものか・・・堺の時もあれって言うぐらいにあっけなかった。

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勝つと言う事に特化すれば自分の場合はとにかく最終回の最終ヘアピンに

無事に居ればよく、博打である逃げ、しかも単独の逃げをする必要などなかったのに

なぜ動いたのか自分でも解らないし、ちょっと驚いている。

それと同時に困難な状況から1周の間に回復させてスプリントで勝つと言う

綱渡りを渡り切った満足感が込み上げる。

逃げはこの満足感の為だったのだろうか・・・

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とても幸運な事に幾度かの優勝を経験させてもらっているがいつもゴールでは

グリコポーズでゴールをしている。

自転車競技者の苦しい積み重ねが報われる最高の瞬間だから最高の形で

喜びを表現したい。海外のスター選手たちがそうするように。

 

それをカッコいいと思い、あんな風にいつかはゴールしたいと憧れ、日々の努力を

積み重ねる選手がいれば最高だ。かって少年だった自分がそうしたように。

 

思い込み。

 

仕事で建物の管理をしている。

管理物件には築の古いものが多くて、色々なトラブルが起こる。

小規模の建物ではよくあることだが、定期のメンテナンスをしない。

つまり起こる事故に対して、場当たり的に対処をする。

本来は修繕計画を策定し、積立金から計画的に支出するのが理想的。

しかし、現実はそうならない。

 

頻発するのが漏水だ。

エアコンのドレン水、給水管、排水管。

厨房の防水切れ、そして雨漏り。

これらの原因を調べて、家主負担、テナント負担をジャッジする。

その裁定に納得してもらえるように、調査は正確さを要求される。

 

しかし、厨房の床の中で起こる水漏れを正確に把握したり、

複数のテナントが絡む事象を解析するのは相当難しい。

問題の切り分けが大事。

天候との関連性から、雨水とそれ以外に切り分ける。

室内なら漏れ時間や休業日との相関関係を見る。

そうすることで、およそ給水か排水かエアコンのドレンかが

見えてくる。

 

こうして書くと簡単に原因追及できそうだが、なかなか難しい案件も多い。

多くの事例で問題を複雑化させ、原因を見えなくさせるのが”思い込み”だ。

給排水の専門家や、内装の仕事に携わっている方は特にその思い込みが激しい。

プロ意識が余計に目を曇らせる。

 

今見えている事象や調査時のデータを無視して自分のストーリーに当てはめようとする。

こちらが、そのストーリーはこの点で違うのではないかと進言しても、既にその方の

頭の中に強固なストーリーが出来上がっているために聞き入れて頂ける事が難しい。

 

一旦ストーリーが固定されると、確実にそのストーリーの矛盾が証明されない限り

そのストーリーに拘泥し、その他の事実を何らかの理由を付け否定をする。

そして、問題解決への道は遠のくのだ。

 

過去に職人の書くストーリーの間違いの為にかなりの苦労をしてきた。

また、自分自身も過去には多くの思い込みからくる、間違いを経験してきた。

だから今は現場に立つときは一切の思い込みを排除し、冷静にあらゆる可能性を

考慮し問題解決に当たるようにしている。

 

調査の途中で自分の思い込みがあると、ある者を漏水の犯人と仮定することになり

そこには、犯人に対する態度がどうしてもにじみ出てくる。

その後の調査で、原因が別にあると分かった時の罰の悪さは筆舌に尽くしがたい。

冤罪事件だから。

 

思い込みでモノを言ってはいけない。

証拠もないのに誰かを悪く言ってはいけない。

ちゃんとした情報に基づき、原因を追究し改善する。

基本的な行動として肝に銘じている。

 

陰で走りを支えるえらい奴

 

もうすぐ始まるチームの朝練の為に、少しずつ走っている。

急に高負荷をやると、血の味がしてそれから喘息へ移行することは

過去の経験で解っている。

だから、焦る気持ちはあるが徐々に進めていく。

試合に間に合えばいい。

 

今のところ咳が出る兆候は無く、このまま春を迎えれそうな気もするが、

対人で追い込むと肺への負荷が一人走りとは比べ物にならなくて、

それが引き金となる。今年は徐々に行く。

 

それにしても、シーズンオフから先で3㎏太った。

あれだけ好きなことやってたら、当然と言えば当然。

これを徐々に落としていくのも、体の変化を感じる事が出来て

それはそれで達成感が有るから、それほど嫌いな作業ではない。

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今日の朝の山の状態はこんな感じだ。

この手のふわっとアスファルトに乗ってる雪はそれほど怖くない。量にもよるが。

怖いのは気温ではなく、アイスバーン

圧雪とアイスバーンは直線、平地でもロードのタイヤならこける。

乾いていれば―5度でも、さほど問題は無い。

 

寒さは感じない事は無いが、最近はウエアが良くなっているので、

適切な装備で行けば、体の一部を除いてそれほど問題は無い。

一部とは手先や足先、耳。

寒さを感じるところは人それぞれで、私の場合は手だ。

足や耳はシューズカバー、耳を覆う帽子で問題は無い。

だが、手は我慢が出来るレベルじゃない所まで冷える。

 

家を出てしばらくは冷たさを感じない、冷たく感じてくるのは

約1時間後。

練習コースでもちょうど一番標高が高いところだ。

0度以下の気温になると、指先に痛さを感じ一度止まって

手袋を外し、暖かい首筋や腋の下に手を挟む。

結構これが効くけど、集団走行ではやりにくいし、めんどくさい。

 

ところが今日は一度も止まることなく、指に痛さも感じず

快適な走行で朝練を終了した。

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これのおかげだ。

PEARL IZUMI HG03 ヒーターグローブ HG03

こいつは優れものだ。

こういった商品はバイク用などでもあるのだが、これはちゃんと

自転車用に作ってあり、自転車用手袋としても優秀だ。

 

今日はバッテリー節約と、実験を兼ねて指が冷たくなるまでスイッチを

入れずに走行してみた。

予定通り?1時間程度で指に痛みを感じ始めたので、すかさず

スイッチオンする。このスイッチが上の写真の赤く光っている部分だ。

 

赤は高温。白は中温。青は低温だ。

この手袋の動作は驚くほど芸が細かい。

スイッチを入れた当初5分間は高温で推移し、その後自動で中温へ移行する。

バッテリーの節約であり、暖かさを実感するようにだろう。

 

感心したのは温度管理の絶妙さだ。

上に暖かさと書いたが、実は暖かさは直接的には感じない、

それどころか動作しているのかわからないが、なぜか指が全く痛くない。

スイッチを入れずに走って感じた指の痛さは何時しか普通の感覚へ

戻っていた。

 

考えてみれば、自転車に乗って運動するのに、過剰な暖かさは要らない。

冷たくなければ良いのだ。

春に冬用の手袋で走り気温が上がった時の手袋が蒸れる不愉快さを

考えればわかる事だ。

こいつは陰で静かに仕事をする、控えめでえらい奴。

そんなイメージだ。

 

ステマ

初めて聞いた時は全く理解できなかったけど、今やだれでも知ってる言葉。

今までほとんど特定の商品について良否を書いた事は無いが、これは良い。

ステマではなく。

 

褒めてばかりいるが、デメリットと要注意だと思っている点を書いておく。

●価格が・・・ちょっと高い。性能からすれば妥当なのかも。

●バッテリーの持ちは今後の評価を要する。

●洗濯は出来るらしいが、大丈夫だろうか。

●断線したら修理は出来ないと思うので、耐久性は大丈夫か。

 

価格からすれば、数年は使いたいが大丈夫だろうか。

どんな気温でも指が痛くならない人には必要ないものだが、冬の走行で

指が痛くなる人にはかなり効果的だろう。

ちなみに、足先が冷たい人には同様のシューズカバーもあるので、

検討して頂ければいいと思う。

 

しかし、変速、ライト、メーターに今度は手袋。

オール電化だな。

自転車なのに充電管理がめんどくさいな。