壊すことは、創ること。

会社の周辺が空き地だらけになっている。

バブル崩壊後から始まった、地上げはリーマンショックの直前を

ピークとして、歯抜け状態の街を作った。

町内の小学校が廃校になり、巨大な廃墟ビルも解体された。

大阪の中心地であるのに広大な空き地があるという違和感。

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2015年シーズン終了

 

私は出場しなかったが、幕張のクリテリュウムをもって

2015年シーズンは終了した。

JETチーム優勝の目標に向かい多くの選手の絶え間ない努力と、

情熱、自分の成績を顧みない・・・アシストの積み重ねにより、

2015年度JETの年間チーム優勝を遂げることができた。TitleBack2015_11-1 いい写真がなくシルベストのHPから

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楽屋裏でJETリーダー(個人部門)のVC福岡の佐藤さんと。

 

幕張メッセのメインステージで表彰されるという誉れ。

一年間頑張ってきた甲斐があるってもんだ。

ともに戦った全ての選手にお疲れさま、ありがとうと言いたい。

 

個人的な成績を振り返ってみる。

春に狙うのは毎年西チャレ。

このレースは私たち登録選手が出られるのがエリートクラスか、

エリートマスター(E-M)のクラス。

プロカテゴリーのレースはなくプロがエリートクラスに出てくる。

流石それはに厳しいので、私はマスタークラスでの出場だ。

このレースは過去5回ほど出場しているが、入賞はしても

優勝はできなかったのだが、今年ようやく優勝を果たした。

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冬の間、寒く暗い中、朝練を積み重ねての結果だから嬉しいものだ。

 

西チャレ以降の実業団レースで完走ポイント以外のポイントが付いたのが三レース。

一つ目が堺クリテ。昨年E2で優勝をしたレースでコースとの相性もいい?と

期待したが、終始前に出れず、落車の影響もあり(そんな場所しか走れない…)

10位に。

 

二つ目が宮田クリテ。これは完走ポイント以外といっても、マイナスの結果のほうだ。

久しぶりにDNFをリザルトに残した。

このレースもそうだけど、今年は全然走れなくて結果が出ないシーズンだった。

もう加齢だな・・・と諦めて出た全日本実業団が三つ目だ。

 

このレースはアップの時から脚が軽くおかしい?と思えたほどで、距離もあるので

15分ほどアップして汗もかかないうちにアップを終えるという良い意味で異常な日で

レース中も2周目、3周目と最終回以外はきついながらも、若干の余裕を残して

推移し、途中展開はいろいろありながらも落車の魔の手から逃れ5位。

レースのランク、カテゴリーを考えれば出来すぎの結果だろう。

もう、メジャーレースの入賞は難しいと思い始めてたので正直うれしかったな。

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『全日本実業団の最年長記録じゃないですか!?』は褒め言葉か?

 

ブログにも書いたが、全日本実業団の1週間前からサプリの類を

一切やめた。因果関係ははっきりしないが体調は悪くないので

もう一生飲まないで過ごしたいと思う。

 

長かった・・・辛かった。楽しかった。そんなシーズンだった。

年間ポイントを争っているために、遠方のレースも積極的に参加し、

何週も連続で遠征が続いた。

全日本実業団の群馬のレースはスタートが昼からだったので、日帰り

レースを敢行した。

早朝京都で集合して、昼前に群馬着。

昼から96キロレースを走り、レース後すぐに大阪へ。

現地滞在3時間余りで、狂ったスケジュールだった。

 

魚沼も負けず劣らず、厳しいスケジュールで、仕事が終わった後京都で集合

朝4時台に越後湯沢で仮眠。2,3時間だけ眠り、朝から魚沼へ移動してTT、

翌日はロードを走り、そのまま大阪へ。

帰宅は夜中だけど、翌朝は当然仕事。

 

体はきついし、移動費宿泊費も結構かさむので、チーム優勝を争っている

VCさんに『和解提案しようか?』、『VCさんもきついはずだから乗ってくるかも』

なんて冗談を言い合ってたのがこの頃だ。

 

戦い終わって・・・昨日の敵は今日の友だ。

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最高のライバルが最高の仲間だと再認識された瞬間だ。

 

仕事であろうと、学問であろうと、捉え方、取り組み方でそれは刺激的にも

ドラマチックにもなる。

自転車競技だけがドラマチックで熱いとは言わない。

だが私たちは、号砲を聞きスタートすれば、ペラペラの薄いウエアと

軽量のヘルメットで下り坂を大集団で下って行き、危険が高いゴールスプリントに

もアドレナリンたっぷりで向かって行くという、危険と隣り合わせの競技をしている。

そこから紡ぎ出される物語はとりわけ熱くドラマチックだ。

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来シーズンのことはわからない。

熱くドラマチックな世界から足を洗うのは勇気のいることだ。

何年もかかる人間関係の構築も脚で語り合えば一瞬だ。

そんな、嘘のない丸裸の付き合いが心地いい。

なんて、いろいろ思いを馳せながらのシーズンオフ。

 

色気付く

 

男は色気がないとだめだと思う。

いや、女もだな。

人は色気がないと駄目だと思う。

残念ながら色気と言ってもセクシャルの話ではない。

 

最近、一生懸命新しい服を着ようとしているが、ほっておいたら

ユニクロで年中過ごし、出かけるときも何を着ていけばいいのか

わからず、右往左往するセンスのなさだ。

女性に対しても全くダメ。イタリアーノにはなれない。

 

少し前だが”ちょい悪オヤジ”なんて言葉が流行ったが、

憧れはしても到底なれそうにない。

裸足で靴なんて履けないしね。

人は自分に無いもを欲しがる。

 

ファッションセンスのかけらもない自分だが、自転車に関しては

いつも色気づいている。

一人で練習に出れば『今日はベストタイムが出るか』と思うし。

二人で行けば、『絶対負けるか』と思うし。

皆で走れば『どうやって勝とうか』と思い走っている。

 

レースの前になれば『うまくすれば優勝できる』、

『展開が味方すれば…』と実力を無視した妄想を

半ば本気で繰り広げる。

走る以上はいつもムンムンに色気づいている。

人によってはそれを”邪悪なオーラ”と呼ぶが。

 

勝ちを狙い走る選手はどの選手も色気に満ち溢れてる。

それは一緒に練習したり、レースの集団の前で走っていればすぐわかる。

体から溢れ出す色気は隠して隠せるものではないのだ。

その反面、最も選手として評価が低いのが『あいつ勝とうという気があるのかな』

『試合に出ることが目標になってるやん』と言われるような走り。

そんな色気のなさでは、男も女も寄ってこない。

もちろん勝利の女神も。

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色気を持ち続けているから辛い朝練も頑張れるし、

危険なゴールスプリントに突入していけるのだ。

 

シーズンもいつの間にか終盤を迎えている。

秋の走りやすい季節、しっかりと練習したい。

限界は自分で決めない、常識なんて全て打破する。

苦しいのは気のせいだ。苦しさの向こうに勝利がある!

それが出来るのが”お色気パワー”だ。

 

色気とは選手としての目標意識であり夢。

さて、明日も変な色気出しまくりで練習だ。

 

脱サプリ

 

胃カメラを飲んだことあるあるだろうか。

もうだいぶ前になるのだが、なんだか胃の調子が悪く

しばらく様子見していたのだが、一向に良くならず、

いつもキリキリと痛みがあり、病院嫌いの私も流石に

胃がおかしい・・・ちょっとえらいことになってるかもと

思うようになり、総合病院へ駆け込んだ。

 

しかし、大きな病院はすぐには検査をしてくれない。

予約を取って、10日後ぐらいに人生初のカメラを飲んだ。

自転車乗りだから…自分自身は苦しみに強いと過信していたが

その自信はあっさりと崩れた。

 

どう表現すればいいのか、適切な表現がないぐらいに苦しんだ。

山の頂上でもがき切った苦しみが永遠に続くような・・・。

涎と嗚咽、胃液の嘔吐を果てしなく続けた。

もう、この苦しみが続くなら病気が見つからなくてもいいとさえ思った。

 

結局、異常は見つからず”多少の炎症が見られる”という所見を頂いた。

あれだけ苦しい思いをしたのに、何もないってどういうこと?という

お門違いの不満を感じたものだ。

ついでにやった、ピロリの検査では陽性と判断され、除菌の処置を

したことだけが、私の得たものだ。

 

そこでじっと考えた、あの調子が悪いと自覚した直前に何があったのか…

すでに月日は流れていたので、すぐには思い出せなかったが、

ある情景が頭に浮かび、もつれた思考が解けていくのを感じた。

参鶏湯!

 

サムゲタンだ。

正確に言えば参鶏湯に入っている朝鮮人参。

管理のビルに入居した韓国ラウンジにご挨拶がてら行った折に

出されたものだ。

おいしく頂いた鍋の底には朝鮮人参が沈んでいた。

いわゆるママに、『これは食べるの』と聞いたら『食べる人もいるし、

残す人もいる』、『元気になるよ(笑)』と言われ、むしゃむしゃ完食した。

その次の日の朝から調子が悪くなった。

ママの嘘つき!

 

なぜ気が付いたかというと、同じようにいわゆる”精の付くもの”で

えらい目にあったことがあるからだ。

それは某王手の有名精力剤だ。

成分としてニンニクから抽出された成分が入っている。

これを用量を守らず大目に飲んだら、夜中に吐き下して

トイレから出られなくなった。

実はこの精力剤が問題となっているのに気が付くのも同じ体験を同じ状況で

2度味わったからだ。精力剤が悪いのではなく、体に合わないものを

用量を守らず飲む自分が悪いのだが。

 

朝鮮人参もニンニクも、およそ効果のあるものは用法用量を考えないと

効果があるだけに、その反作用(副作用)もあると言う事だろう。

以来、ニンニクは火の通ったものを少量だけ、朝鮮人参はあれ以来口にしていない。

 

今年、春以降調子が悪く、試合でも練習でもうまく走れない日々が続いた。

と言っても、調子のアップダウンは日常茶飯事で、数か月走れないと言う事も

たまにはあり、それに一喜一憂しない生活習慣があるので、あまり気に留めずに

ここまで来た。

 

しかし、気が付けばシーズンも終盤になり、春の西チャレマスターズで勝たせて

頂いて以降、賞状がない状態が続いていたのだが、駄目押しのように先般の

魚沼TTとロードでは完走すら危ぶまれる走りに、加齢を考慮したとしても、

さすがに違和感を感じた。

 

追い込まれて初めて真剣に自分の生活の習慣の中で去年と違うところを考えた。

同じように練習をやれば、ほぼ同じパフォーマンスが出るはずなのに、

なぜそれが狂う?

去年と違う事・・・・ある。

あった。アメリカ製の総合ビタミン。

アメリカから直輸入で入手したものだ。

練習中に得体のしれないゲップも経験していた。

 

魚沼でもその他のサプリとともに試合1時間前に飲んだ。

というか毎日飲むものだから、欠かさず飲んでいた。

そうだと思うと、もう他のサプリも怪しく思えてきたので、

開けた月曜日からは一切のサプリを辞めた。

 

スポーツをしているから仕方ないと、ベストパフォーマンスを

出すためには必要だと自分を納得させて、練習前には

8錠のカプセルを飲んでいた。

お金もかかるが、それよりもある意味異様な姿だった。

 

もちろん全てのサプリが悪いわけではないし、用量を守り

体に合わないものを止めればいいだけなのだが、総合ビタミンが

原因か確証がないし、プロのような長時間練習しているわけでも

ないので、この際一切の摂取を止めた。

出来れば、シンプルな形で生活したいという想いもあったから。

 

火曜日から再開した練習ではいつもの峠で納得のタイムを刻み

水曜日もほぼ変わらぬパフォーマンスを出せた。

久々のよいタイムは群馬での全日本実業団5位にそのままつながった。

登りで脚が最後の最後まで追い込まれないから位置もキープできるし、

周りも見られるので、余裕がありゴールへのカウントダウンが出来た。

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長く成績が思うように出ないと、自分のやっていること、選手たちに

伝えていることが、本当にあっているのか自分でも分らなくなってくる。

自らが実行し、実績を積み重ねそれを伝えることが出来れば、

最高にリアルな形で迷える選手たちへのメッセージになるのではないだろうか。

 

心を騒がせるものとは・・・

 

蒸し暑さはまだまだ続くが、日の出は遅く、日の入りは早くなり

確実に季節は秋に向かっている。

朝練をしていると、わずかな気温や湿度・・・季節の変化を肌で

感じることが出来る。この貴重な感覚に浸るために朝練をしているの

かと錯覚してしまう。

 

朝は静かで車も少なく快適に待ち合わせ場所に向かう。

その静かなる進行に水を差すもの…

BB?からの異音。

カチカチと謎の音だ。

多少のメンテは自分でするので、BBをばらしてグリスアップし組み付けて

走るのだが、しばらくするとまたカチカチと音がする。

 

仕事で建物の管理をしているが、音の問題が意外に大問題に発展することがある。

足音、話し声、ピアノなどの生活騒音だ。

そもそもこういった問題を複雑化させるのは個々人の感覚の問題だ。

気になる人は通常の音でも気になるし、気にならない人は全く気にならない。

音を出している人に注意をしても、そもそも悪いと思ってないのだから

なかなか改善をしない。

しかし、被害を受けていると感じている人は日々改善しない騒音に苛立ちを深め、

最後にはニュースになるような刃傷沙汰が繰り広げられる。

 

昔、幹線道路沿いのマンションを検討しているお客さんに『前の道路の

車の音がうるさいですね』とつい営業としてはNGワードを言ってしまったことが

あるのだが、なんとそのお客さんは『そうですか?賑やかでよろしいやん』と

言ったのだ。

正直これには驚いたのだが、こう言ったことはそれぞれの感覚に相当の幅が

あり、こちらからネガティブなことを言う類のものではないと言う事をこの時に

学んだ。

 

程度の問題だが、私自身は生活騒音はさほど気にはならない。

人が生活をするということは音がするものだし、お互い様だと思うからだ。

しかし、話が自転車になるとそうはいかない。

 

自転車から発生する異音は、どこかの部品が故障しているイメージがふくらみ、

さらにそれが原因でペダルに負荷がかかっている想像へと発展する。

想像がそこまで発展するともうだめだ。

ついには、一踏みごとに発する異音が原因で千切れたのではないかという

お門違いで、お笑いな決めつけにへとたどり着く。

 

これが自身の自転車だけでなく他人の自転車も気になるからたちが悪い。

よく気になるのは、チェーンの油切れの音だ。

前を走る選手のチェーンから”キュラキュラ”と音が聞こえると心の中で

『戦車かよ!』と突っ込みを入れている。

 

人は音から少なからず影響を受ける。

自分の感性に合う音楽はテンションを上げたり、気持ちを落ち着かせるだろうし、

川のせせらぎや、風に木の葉が揺れる音を不愉快に思う人はいないだろう。

 

自転車は無音がいい。

風の音と息遣い、シフトの音、そして最後に嗚咽があれば最高だ。

さて、残り少ないロードシーズンもうひと頑張りだ。