カクテルを飲みながら考える

 

ソルティ・ドッグが好きだ。

ソルティ・ドッグはグレープフルーツを使ったカクテル。

グラスのふちに食塩を付けて、それを舐めながら飲む。

調べてみると、今がフロリダ産グレープフルーツの旬らしい。

どうりで、昨日飲んだ一杯は豊潤で格別だった訳だ。

 

旬の食材は良い。

沢山出来るから、値段は安いし、何よりハウス物に比べ

栄養価が高く、味が濃い。

季節を外した果物は味が薄いものだ。

もう少ししたら、近所の農家からトマトを頂ける。

これがまた、うまい。

太陽の贈り物だな。

 

ソルティ・ドッグを飲みながら選手の旬に思いを馳せる。

選手の旬は年齢的には20代だが、年齢は取り戻せないので、

ここでは置いておこう。

 

心・技・体の一致とはどこかで聞いた言葉。

これだな。

これが高次元で融合された時が選手の旬。

つまりレースで勝てる時。

 

練習でかなり走れるのに、勝てない選手がいる。

一方、絶対的な力は劣るのに、着に絡む選手がいる。

心技体の一致が必要。

 

単純に強いことは、それだけで美しいが、

ことレースの側面から評価する場合は勝って何ぼの世界。

強いだけでなく、その強さをうまく使う技術が問われる。

 

勝てる走りの技術とはどんなものだろう

究極的には自分を知る事。

自分の長所はどこなのか、それをどこで使えば

有効に機能するのか。

ただ漫然と走っていては、相当強くても勝てない。

それ位に空気の壁は重く、ゴールスプリントは熾烈だ。

 

昨今のエリートクラスのレースは登録者数の増大もあり

距離が短かくなっている。

距離が短いと、力の差が出にくく、集団ゴールの確率が高くなる。

先日の群馬のレースでも大集団のスプリントだった。

距離が短く、集団のゴールスプリントになると、クライマーや

ステイヤーと呼ばれる選手には出番が無く、

力を発揮できる場が少ない。 プロツアーではないので、100キロオーバーは必要ないかも

知れないが、せめて2時間程度は走らせてもらわないと、

一部のゴール前が強い人間に入賞が固まり、長距離や

登りに強い選手の活躍の場が少なすぎると思う。

 

日本は狭いと言っても、かなり広い。

常識的な移動時間の3時間程度では日本の半分も移動できない。

E3で3組に分けなければいけないほどに、人数が増えている

現状を見ると、複数のレースが同日に行われていてもいいと思う。

 

例えば、同じ日に同じレーティングのレースを西と東でする。

具体的に言えば、群馬CSCと広島森林公園でのレースを同時にする。

選手は当然二分され、3組に分ける必要もなく、カテゴリー当たりの

使える時間が増え、レースの距離も伸ばせる。

選手の移動の時間も少なくなり、金銭負担も減る。

10時間かけて移動して、宿泊し50分程度走るなんていう、

バランスの悪い話しがなくなるのだ。

 

そういった取り組みは、レース参加へのハードルを下げる。

ハードルが下がれば、レース参加人数は増え、やがては

競技レベルの向上につながるだろう。

 

話しは大きくそれてしまったが、選手を取り巻く周りは、

いつも、選手が気持ちよく走れて、強くなれることを考え

動かなくてはならないと思う。

 

それが出来なければ、強い上昇志向のある選手を

組織に留める資格はないと思う。

自分の都合、組織の利益で動けば選手は離散する。

常に誰が主役かは忘れてはいけない。

 

選手の旬の時期は意外と短いのだから。