自転車との出会い 失意の帰国編
無計画な旅行。
ユーレイルパスを持って、ヨーロッパをできるだけ回る。
2か月ほど放浪したのちに、スイスの自宅に帰った。
放浪生活をする前に決断したこと、それは自転車を降りる事。
桑原で練習時間をいただき、更によい環境を求めスイスまで来た。
私が走っていたカテゴリーからプロまでは形式的には2段階。
同じカテゴリーで走っている選手は大体は仕事をしていて、、
練習環境は自分より悪い。
つまり彼らはまだまだ練習できる余地があるが自分はすでに
筒一杯の状態。
仕事を辞め、スイスへ行き、春は月間5000キロにも及ぶ走り込みをした。
毎日の生活は、朝練習に行き、昼過ぎに帰り、食事を作り食べる。
午後は疲れを癒す為に夕方まで昼寝をし、買い物に行き、晩御飯を作り食べ、寝る。
すべての行動は自転車競技の成績を上げるため。
完全にプロ選手の環境を手に入れていた。
もうこれ以上の環境はあり得ないし、あり得たとしても、これ以上は毎日走れない。
Eliteカテゴリーで走れる自信が持てず、プロで走れる実感も持てなかった。
ここではもっと威勢のいい話を書くべきなんだろうけど、
これが偽りのない当時の想い。
それなりのことをやってきて、その結果を受け、悩みぬいた結論。
今でも、もう1年やっていたらどうだったろうとか、
3年はやらないと結果なんて出なかったのではないのかとか、
頭の中に浮かぶが、これが自分の出した結論。
始まりがあれば、終わりがある。
自分が納得すればそれが答え。
12月のある日、アパートを引き払い帰国。