2度目のタイ旅行

 

少し前になるがタイへ行ってきた。月曜日だけ休みを取っての弾丸個人旅行だ。

現地に駐在している友人がいて、ちょっと遊びに行こうという企画。

昨年に続き、2度目のタイはやっぱり楽しかった。

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前回はバンコク市内とアユタヤを徘徊したのだが、今回はタイ北部の

チェンマイへ行ってきた。

話は飛ぶが、大体北半球においては北にある街が文化的で整理がされていて

南にある街が混沌としている例が多い。

東京と大阪、ミラノとローマとナポリ、国境を越えて考えればさらに明確だ。

フランスとスペイン、スペインとチュニジア、スイスとイタリア。

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北は寒く、作物も限定的なためアリとキリギリスでいえばアリさんタイプの

人間しか生き残れなかったのだろう。

一方、南は暖かく作物が豊富で、冬への支度があまりいらないし、

裸で暮らせる気候の国もある。キリギリスさんでも問題はない。

自然と穏やかな楽天家さんが多くなる。

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話は戻るが、北にあるチェンマイは私の定説とは逆行し、少し気候的にも涼しい

(若干だが)のに、”アジアの混沌”という言葉が似つかわしい混乱ぶりだ。

ただ、混沌と言っても私たち日本人が感じるだけであって、現地の人は

それがリアルに生活なわけで、特段の意識はないだろう。

しかし、三輪タクシーが走り回り、ノーヘルで3人乗りのバイクが爆走するさまは

なかなかのものだ。

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かって、日本も原付はノーヘルの時代があった。

といってもそれほど昔ではなく私の高校生の頃の話し(昔?)。

武勇伝ではないがクラッチ付きのスポーツバイクをノーヘルで走り回っていた。

危ないと言えば当然危ないのだが、それが普通だったので何とも思っていなかったな。

 

逆にロードレーサーでの練習はカスクや簡易なヘルメットはつけていた。

今から考えればちぐはぐな対応だな。

1990年代前半までは海外ではプロはノーヘルが当たり前だったし、

アマチュアでも練習ではノーヘルだった、当時は良いヘルメットがなかったし、

それが当たり前だったのだ。

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事故はないほうがいいのは当然だし、あった場合のことを考えれば

ノーヘルでは非常に危険であることに異論はないし、自分自身も

もうノーヘルで練習に行こうなんて気持ちにはならない。

 

しかし・・・チェンマイで見たノーヘルバイクやアルプスの峠を100kmに

近い速度で下ってくパンターニベルナール・イノーの走りを見ると

常識ってほんとに時代とともにどんどん変わっていくんだなぁと思う。

危険を完全に排除するなら乗らないのが一番の解決策ではあるが、

スポーツから得られる良い部分と、リスクと社会の常識を適当に

混ぜ合わせながら、ある意味適当に進んでいってるんだな。

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なんかいきなり、幹に実がなっているジャックフルーツ

 

レースやスポーツライドそして自転車の実用性とリスクとのバランス、

危ないという理由で二人乗りが禁止され、レースではヘルメットが義務化される。

それはそれで正しいと思うが、では危険だと理由でレースが禁止されたり

原付(原動機付自転車)の制限速度30Kmを超える速度は違反と

されればどうだろう?

並走は違法、車間距離不保持は違法、下りでの快走は違法・・・

間違いなくスーポーツライドは行えない。

 

今、規制する側も規制される側も社会の営みが快適に進む常識的な判断と行いが

求められている気がする。

過剰な規制は多くの事故を無くすことができるだろう、しかし・・・

リスクを容認しない交通システムも、スポーツもこの世には存在しない。

得られるものと、失うものとのバランスを見ない極論はどちらに傾いても

熟成した社会ではないと思うが如何だろうか。。。

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チェンマイの街を早朝ジョギングしながら思いを馳せたのであった。